GEIL2009さんの取材をしました!
取材第5回目はGEILの2009年代表、
松本さんにお話を伺いました。
一見クールに見える松本さんですが、喋ってみると気さくで話しやすく、とても熱い方で、取材スタッフ一同とても刺激を受けました!
それではよろしくお願いします。
まず、GEILの活動理念を教えてください。
GEILの活動理念というのは、まず根幹が定まっていて、
その根幹プラス、毎年毎年の特色が加味している形になっています。
ガイルができた時のコンセプトつまり根幹になっているものが、
「政策」というものと「大学生」というものをつなぐ媒体として存在し、
GEILを経験して学生が広く社会問題解決を実際に行動に移せるような学生を輩出するということです。
そして今年のGEIL2009自体の持ち味としては、
「知的交流」っていうものがあって、「政策っていうものを媒介とした知的交流の創出」というものをコンセプトにしています。
ちょっと堅苦しい言葉なんかを羅列した形になっちゃうんですけど、一種の原点回帰みたいな形になっています。
これまでのコンテストの政策テーマにはどのようなものがありましたか?
例えば、おととしでしたら『医療問題』がテーマだったんです。
具体的には、助産婦の方であるとか、そういった方が、少ないということで、
助産婦の方々が出産などで一度休職されても、再び職場に来やすいように環境を整えるというもので、結構タイムリーな話題だったんですよ。妊婦たらい回し問題とかいろいろあって。
それでそのGEILのコンテストが終わった3か月後くらいに、
厚生労働省のほうから、それに似たような法律ができたんですよ。
厚生労働省がGEILを見ていたっていうことはないと思うんですが、学生のほうから社会問題について、あるいは日本社会について一定のビジョンを示せたという意味ですごく大きなことだったと感じています。
GEILの歴史についてお聞かせ下さい
GEILは1999年にWAAVの中から出来た団体です。
WAAVっていうのは、当初はKINGっていう学生のためのビジネスコンテストというものをやっていたんですが、
その運営メンバーの一部が政策についてやってみたら面白いんじゃないかということで、GEILっていうものを作ったんですよ。
それでその始めのほうは、GEILというものをきっかけにして、政策立案のアウトプットを求めるというよりは、
ほとんど官僚養成という形で、GEILを経験した人の一種の教育プログラム的な側面だったんです。だから東大法学部を始め、いろいろな大学の法学部の人が集まったんです。
ですが、2003年度辺りから、ちょっと傾向が変わりまして、
政治とか政策といったものは「官僚や政治家だけのものじゃなくて、NPOとか学生とか、そういった人たちも考えるべきなんだよ」っていうふうにスタンスに若干変わったんです。
それで今はいろんな学部の学生やNPOを対象にしたプログラムになっています。
そんな中で、今現在の活動内容はどのようなものですか?
4つのプロジェクトチームに分かれています。
企画構想局、総務運営局、広報局、渉外局です。
「渉外局」は施設費や参加者の食費などを集めるために毎年予算がだいたい500万とかそのあたりなので、参加費などを差し引いて300万近くですかね。
物的なハード面でガイルを支える障害局。そういったものが毎回企業にまわってテレアポをかけて実際企業に出向いています。
「広報局」が今回のようにGEILを広く正確にみせて認知させるための局です。
ほかの学生団体も増えて、当初よりGEILの相対的認知度が下がっているんですよ。
当初は学生団体って珍しかったので。
「企画構想局」っていうのは局長を中心に、参加者は今年は60名なのですが毎年180とか150とかそういった応募があるので選考課題でしぼります。
本番に社会問題を提示して参加者の方に政策を作ってもらうために、
社会問題をどの切り口でといてほしいのかとかそういったものを全部構築して、参加者の方に何をどのようにといてほしいのかを企画構想する。
企画構想局の人たちが官僚の方や教授の方にヒアリングですとか、本を読んで勉強会をしたりしてます。
たとえば、先週でしたら厚労省の官僚の方にお話を伺う機会がありまして。
「総務運営局」は「抽象的にこれをしたい!ガイルはこういう方向でいくんだ!」と企画構想局が示したものを、具体的にどういうオペレーションをしたら実行できるのか。いつどこで何が必要でそういった人たちはどういう振る舞いをするのか。当日のオペレーションの準備などをします。
ざっくりとこの4つのプロジェクトにかかっていてそれぞれが日曜日とかに活動して、金曜日にある全体ミーティングで発表してたたきあう。なんてことを毎週毎週繰り返してます。
60名に対して150名の応募!それはどのように選ぶのですか?
コンセプトからおろした参加者層というのがあります。
企画構想局が全て決定するといっても過言ではないんですけど、企画構想局が決定することは専ら3つあって、「誰に」「何を」「どのように」したいのか。
「誰に」っていうのは、コンセプトからおろした参加者。
「何を」っていうのは、社会問題。
「どのように」っていうのは思考の工程ですよね。
広く色んな学部の学生に参加してほしいっていうのがあるんですけど、やはり今年は展開期に近いものがあって深い議論をさせたい。
今年のテーマは「労働」なんですけど、結構ピンポイントに労働経済や経済学、コーポレート側を勉強した商学部系の方に結構ターゲットをしぼっています。
GEILの合宿に参加して一番得られるものは何ですか?どんな成長がありますか?
まず参加者の方にアンケートをして、そういったものを代々見ていくと、
「自分のふがいなさを痛感した」「深く社会問題について議論できた。自分の理解が深まって、それを他者の方に話せた。」『他者理解』っていうものが政策を考える上で大事なんです。
社会問題ってすごく利害関係者が多いんですよ。そういった人たちが誰の利益をもって、誰の損害っていうものをといていく。
そういった葛藤や経験が今につながっている。「公共って何だ?」っていうのがあるんですけど、いわゆる公共の視点が得られたっていうのをよくききます。
これを8泊9日でやったらめちゃくちゃ理解が深まりますよね。
そうですね。よくわからない社会問題についてずっと議論しあう8泊9日ってやっぱりキツイと思うんですよ。
こちらでもメンタルケアとかもするんですけど、絶対キツイし、毎年参加者の方でもう嫌だと言われる方もいるんです。
だけど、終わってみればあの経験も全部今の自分につながっているんだと言ってもらえるので。そういう言葉がきけると嬉しいです。
GEILに入ったきっかけを教えてください。
そうですね、僕はもともと政策がめちゃくちゃ好きだった、社会問題についてめちゃくちゃ知ってるといったそういったことではなかったんです。
他のGEILのメンバーはそういった人たちがすごく多いんですけど、
僕の場合は理由が2つあって、
1つ目は、日本最大級のイベントを運営しているということで、高校のとき文化祭実行委員会に入っていたのもあって、そういったイベントに携わってみたいというのです。
2つ目は、僕は官僚になりたいと思っているので
GEILの2年間で卒業というところが僕にとってすごく魅力的に響いたんです。
人生で最後のモラトリアムといわれている大学生活の中でも特に大学1,2年というのは自主的に最後のモラトリアムなのではないかと思い、すごい自己投資してみたかったというのがあったんです。
いろんな組織があって迷ったのですが、1,2年は下っ端なのかなと僕の中で思ってしまって、
2年間で卒業のGEILはやる気次第で1年のうちから組織の根幹に携われるような仕事ができると先輩に言われ、「これは面白い!」と思い、「初め政策?ん?」みたいな感じだったんですけど、
メンタルブロックもあまりなく、どちらかというとでっかいイベントをやりたいという理由が僕の中で強かったですね。
ここまで過ごしてきてどういったものを得られましたか?
そうですね、スキル的な面で言いますと、
実行委員長をやっているということで、議論とかそういったものを進める「ファシリテーション能力が身についた」というのがあります。
仲間と議論できるということで、自分の思考というものをなるべく客観的に捕らえようというスタンスが身についた、あるいは思考というものがすごく進化、深められました。
知識もたくさんついてきたというのもありますけど、精神的な面で一番成長できたと思います。
僕は東大に入っておけば何とかなるだろうと思い、初めの4月あたりは結構ちゃらんぽらんに過ごして、すごく高飛車で調子に乗っていたんですけど、
実際にGEILに入って、いろんな大学の人たちは自分なんかよりもよっぽど考えているし、頭もよくて...。
今だから言えるのですが、卒業するまでに絶対に解消しておくべきだった東大生の内弁慶みたいなものを解消できて、自分というのは本当はどうなのかということをしっかり見つめられた点がすごく大きいです。
GEILに入って大変だったことは?
日々きついんですけど、毎日GEIL、毎日GEILなので...笑
毎日11時~4時までスタッフとのやり取りなど、生活のライフバランスがとち狂ってしまったり。
その一方でやりがいはあるんですけど、一番つらかったのは、3月に毎年慣例的に中間報告会というのがあって、
GEILは8月とか9月に大体終わって、次の世代が始まるのは大体11月あたりなのですが、その半年ぐらい経ったあたりにGEILのOBの方々や官僚の方々、先代のOBの方々が来て、我々は今年はこういうことをしたいんだという企画を報告するのですが、それをものの見事にぶったたかれるわけですよ。
それに備えるだけの準備をする期間にすごく仲間と僕がピリピリして。
僕らのする初めての大きなイベントだったので、その時期が一番きつかったですね。
仲間と一緒に2泊3日で泊り込んで、会場のオペレーションをどうするだとか資料の最終チェックであるとか。
今だったらああいう機会は何度でも来いっていう感じなんですけど、初めてだったのですごくきつかったですね。
それを通しての達成感はありましたね。
自分たちの中で大きい幅を超えたってことで。
活動の中で一番うれしかったことは?
僕の場合は去年入って、GEIL2008での閉会式が一番濃密な思い出になってるんです。
8泊9日間、みんな心身ともに困憊していてそれでもやり遂げたっていう。
たった半年間しか携わっていないにもかかわらず、仲間に対してこのコミュニティ以外に帰属意識感じないっていう風になったり。それを1年生の時に経験したのはモチベーションの意味ですごく大きいですね。
これを超える感動を僕が今年お伝えして共有したいなって。
長期的に考えて将来やってみたいことは?
自己投資を広く社会に還元したいなっていう。ステレオタイプ的な答えなんですけど。
僕は結構恵まれた環境に育ったんですよ。
田舎で親の月収などにとらわれず、東京の大学にも来れたし。
だからこそ恵まれない環境にいる人たちのことを考える責任があるんじゃないかな。
ある意味そういった社会的責任をしっかり遂行していこうっていう思いがあって。
さっきも言ったんですけど僕は官僚になりたくて。
厚生労働省か文部科学省に入りたいんですよ。
っていうのは、二つも欲張りなんですけどやりたいことがあって。
厚労省に入りたいっていうのは、少子高齢化社会って言われてますけど、これから先欠かすことの出来ない日本の根幹にある問題、これから付きまとっていく問題を身近で直視するのが厚生労働省なんじゃないかな。
文部科学省に入りたいっていうのは昔から教育に興味があって。
GEILが一種の教育プログラム的側面を持つのは僕の専攻に影響しているんですが、
やっぱり全ては人なんだなっていうのを最近痛感して。
やっぱり国のシステムを作るのも人だし、そのシステムの中で動くのも人。
その人たちのクオリティっていうか質、知的な水準を保っていかないといけないのかなって。
自分は将来、100年後とかはいないわけですよ。
そういった時にどういった人が僕の大好きな日本にいて、日本を担っているのかに興味があって。
次世代に繋がることがしたいですね。
GEILの直近の目標を教えて下さい。
僕らが定めたコンセプトを、当たり前のことになってしまうんですが
最大限達成するというのが直近の目標です。
ここまで来るのにスタッフも社会人も、
僕らがしたいというだけでなく、いろんな人を巻き込んできたんで社会的な責任がつきまとっているんですよね。だから、直近の目標は最大限にコンセプトを達成するってことです。
では、次に今後のGEILへの想いを教えて下さい。
GEILって代々、あんまり先輩は口出ししないようにするんですよ。
中間報告会ではバシバシ叩かれたりもするんですけど、
それは「こうしろ!」っていう思考の誘導ではなくて、「ここは欠陥がある」という間違っているところを指摘するだけなんです。「お前らの好きにしろ!」っていうスタンスなんですね。
僕もそのスタンスは変えたくなくて、後輩が好きなことをするなら、GEILの政策じゃなくても応援しますよ。ただ、GEILの核っていうのは外さないで欲しいです。
GEILの存続自体を目的とするのではなくて、社会に求められているから存続するというスタンスでいて欲しいですね。
では、最後に一言お願いします。
大学生っていうのは社会的な責任を追及されない最後の時間なので、
だからこそ、公序良俗に反しないように(笑
大学中に何か一つでも良いから、胸を張って「デッカイ事を成し遂げた!」て言えるようなことを追及して欲しいって思ってます。
そういった人材が日本に増えていくというのはすごいことですし、そういった人たちや今回のキッカケTVや取内容をご覧になる方と会って話をできたら良いなって思います。
ありがとうございました!
ありがとうございました!
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